光との対話:感覚過敏の意味

黄泉医学 死に方の極意

黄泉医学 死に方の極意

 

光との対話 今日のテーマは「感覚過敏の意味」です。

降り立ったところは・・・雲の上の観音さまの国でした。

体はありません。

妖精たちが「こっち こっち!」と手招きしています。

 観音さまのイスのところまで来ましたが、観音さまはおられません。

「観音さまはどちらへ行かれたのですか?」と妖精さんたちに尋ねても、
「ほら、このイスにちょっと座ってみて!」と言うだけです。

 座ってみると、いつもの観音さまが上からビューと降りて来て、私の中に入ってきてくださり、観音さまと私は一体になりました。

 イスから離れると、観音さまはイスに座ったまま、微笑んでおられました。

「今日はどうしたのですか?」

「観音さま、私の感覚過敏にはどんな意味があるのでしょうか?」

「さっきあなたの中で感覚過敏を感じてみましたが、あれは大変ですね。

あなたは毎日、こんな状態でいるのですね。大変ですね。

なんだかすべてのセンサーのメーターが振り切ってしまっているみたいです。

なぜそんなことになっているのでしょうね」

「観音さま、私はどちらの神さまに診てもらったら良いのでしょうか?」

「やっぱり体のことですから、お薬師さまか医神さんでしょう」

 そう言いながら、観音さまがお薬師さまのところへと連れて行ってくださいました。

どんどん上へと昇って天空の雲の上に着くと、お薬師さまがイスに座っておられました。

「お薬師さま、この子の体は何だかすごいことになっているのですよ。

体のセンサーがすべて全開になっていて、すべてをキャッチしてしまうのですが、ちょっと診てください。

この子の地球での生活に、ひどく支障を来してしまっています」

「どれどれ、ちょっと横になってごらん」

 そしてお薬師さまは、私の全身を触りながら観察してくださいましたが、よくわからない様子でした。

「ちょっと医神さんを呼びましょうか」

 お薬師さまは医神さんを呼びました。

「観音さまとお薬師さま、おふたりでどうなさったのですか?」

「医神さん、この子をご存じですか?」

「よく知っていますよ」

「この子の体がすごく敏感になっているのですが診てもらえますか?」

「ええ、そうなのですよ」

「それはどうしてですか?」

「まぁ この子に与えられた試練のひとつです」

「それはどんな試練なのですか?」

「体が敏感だということは、それだけ感じ取る力が強いということです。

悪いことだけでなく、良いことに対しても、すごく感じ取る力を持っているのです。

この子は、今はこういう状態ですから、悪いものばかりを感じてしまっていますが、これが良くなってくれば、今度は良いものを普通の人以上に感じ取れるようになるのです。

だから今は、つらいことばかりかもしれませんが、これを乗り越えたら、この子は毎日ハッピーでたまらなくなりますよ。

 普通の人たちが感じられない喜びも感じ取れるようになります。

だから今は、悪い方を経験しているだけで、心配しなくても良いのです」

「医神さん、取りあえず今、何とかなりませんか?」

「そういう体を選んで持って行ったのは君なんだよ。

こうなるよ、とちゃんと言っただろう。

 君は人一倍の喜びを感じる代わりに、人一倍の苦しみを感じてきます! と意気揚々と行ったんだよ。

ここを乗り越えれば良くなるから、今はがんばれ!」

「医神さま、私の感覚過敏は悪いものではないのですね?」

「悪いものじゃないよ。

今は悪いものばかりしかキャッチしていないから辛いだろうけどね。

 だから、すぐにじんま疹が出たりするのもそのせいなんだよ。

 別に体のどこかがおかしくなっているわけではないからね。

君のじんま疹はすぐに出るからね。

ちょっと気分が落ち込んだだけで出るようになっているんだよ。

だから、君の精神状態にも体が敏感に反応するということなんだね。

だから、大丈夫なんだよ。

これから君の感覚敏感は、良い方に活かすようになっているからね」

「医神さん、私の感覚敏感を良い方へ活かすには、どうしたら良いのでしょうか?」

「自然になってくるよ。今のこの病を乗り越えた後、自然にそうなるよ。

人間は最後の落ちるところまで落ちないと、その反対側には行けないからなぁ」

「観音さま、この感覚敏感を良い方へ往かせているもうひとりの未来の私に会わせてください」

未来スクリーンの向こうには、公園を楽しそうに散歩している自分の姿が見えました。

 お花ひとつひとつに触れながら話しかけたりして、何だか怪しい人に見えます。

でも、とっても楽しそうです。

「きれいだね、きれいだね、きれいだね」と言いながら歩いています。

 未来の私に話しかけてみると、

「少しずつ良くなるから大丈夫だから心配しないでね。

今はつらいから、この未来を想像できないのもわかるけどね。

でも大丈夫だからね。

今はね、前のような敏感体質も良くなっているのよ。

何かが取れた感じで良くなってくるよ」

「未来の私さん、さっきお花たちと話をしていましたが、何を話していたのですか?」

「お花たちが勝手に何かを話しかけてくるだけで、お話をしていたわけではないのですよ」

 見守ってくださっていた観音さまがメッセージをくださいました。

「ひとつの事柄にも良い面と悪い面の両方がありますからね。

あなたは今、体がしんどいという悪い面にしか意識が向いていませんが、その対極にある良い面を見たり、自分にはとても良い能力があるということに気づくことができると思います。

だから、感覚が過敏なことも、自分にとっては与えられた才能だと思って、それを活かしてください」