病への感謝

黄泉医学 死に方の極意

黄泉医学 死に方の極意

  • 作者:奥山 輝実
  • 出版社/メーカー: ヒカルランド
  • 発売日: 2018/10/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

拙著「黄泉医学」から・・・

 良い思念、悪い思念から自由になった魂の意識体は、天の大いなる光へと昇りながら今生を神の目で見下ろします。

 死を招いた病を神の目で見ると、その病の本当の原因と、病が教えようとしてくれていた学びが見えてきます。

 波動の低い魂には、暴飲暴食をしていたから、過労だったから、ストレスを抱えすぎていたから・・などが病の原因だったと気づくだけです。
 病からの学びも、次は食べ過ぎに気をつけよう、働き過ぎはダメだったから次はもっとゆとりを持とう、ストレスを溜めないように人生を楽しもう・・・なレベルで終わってしまいます。
 すると次も今生と同じレベルの人生をプランニングして、同じような境遇の人生に転生してしまいます。
 今生を再び繰り返すことが多いのが波動の低い魂の特徴ですが、なかなか今生から抜け出せなくなってしまい輪廻転生を繰り返します。

 魂の波動が上がってくると、病の本当の原因と意味が見えてきます。
 食べ過ぎ、働き過ぎ、ストレスの溜め過ぎ・・の本当の原因を今生を逆にたどりながら見て、気づけます。

 幼少期のトラウマや洗脳だったり、子供ながらの決心が今生に死をもたらしたことに気づけると、まるで人生という魚を三枚に下ろしたように、今生の背骨が見えてきます。

 病がなぜあの年齢であのような形で現れたのか? に気づき、納得できます。
 そこにどんな意味があり、何を学ぶべきたったのかがわかります。
 あの時、そんな病からの学びに気づいていたら、その後はどんな人生になっていたのか・・・今生の節目から伸びる別の人生も見えてきます。

 ひとつの人生に秘められた奥深い学びの数々に驚嘆する度に、魂の波動も上がっていきます。
 今生を生きている間に気づけなかった学びでも、魂となったこの道程でしっかりと受け止めることができれば、その学びは波動となって魂の波動に溶け込むのです。
 生きている間の失敗や挫折も、病と死でさえも、その本質である学びに気づき、魂の血肉とすることで魂の波動は高まるのです。

 病はさまざまなことを教えてくれます。

 多くの人たちのお世話になりながら、人の優しさや無償の愛、人への感謝や喜びを噛みしめます。

 死への恐怖に襲われて嘆き悲しむ自分、自暴自棄な自分、忿怒と化した自分を知り、そんな自分をあるがままに認め、許すことを学びます。

 同じ病の人たちに思いを寄せる共感力が高まり、人のために祈る慈愛を育むことができます。

 誰が本物のソウルメイトなのか?に気づかせてくれます。

 この世で最も大切なものは何か?を病が教えてくれます。

 この世に生まれてきた本当の意味は何だったのか?を見せてくれます。

 病になってようやく気づけたことが、これからの人生の本物の生きがいになってくれます。

 だから、病を克服された方々の多くは病に感謝をしています。
 病をして良かった、という方さえおられます。

 急死する病には、必ず予兆があります。
 軽い頭痛や胸痛、動悸、耳鳴りやめまい、悪夢や冷汗などの予兆を感じていながらも放置して、突然死に至る方がほとんどです。
 この予兆の時に、病の声に耳を傾けて、食養生や生活養生に取り組めば、病は最後の一線の手前で止まってくれます。
 それから本格的に病の根本原因を知り、病の意味に気づけば、新しい人生が展開していきます。

 ガンや難病で余命数ヶ月と宣告されても同じです。
 数ヶ月も時間があるのですから、病の声を聞きながら病としっかりと向き合い、食養生と生活養生を徹底的に行えます。
 仕事や人間関係を病からの学びと相照らしながら根本的に改めていけます。

 病は家族も変えます。
 家族みんなが食養生と生活養生に協力することで、家族ひとりひとりの未病も消えてしまいます。

 このままだと数年後にガンになる運命だった伴侶や子供を救うこともできます。
 光の前世療法での光との対話を通じて、そのような症例をいくつも見てきました。
「私のこの病の意味は何ですか?」
「家族を救うためです」
「それはどういうことですか?」
「あなたが病となり、家族全員で生き方を見直すからです」
「もっと詳しく教えてください」
「あなたが病にならず、今のままの生活を続けていると、○年後に娘が白血病になります。今なら間に合います。先ほど教えて通りに、早く生活を改めなさい」
「なぜ私が病にならなければいけなかったのですか?」
「それはあなたが強いからです。あなたの頑固さは強さに変わります。妻では弱いのです。妻はあなたを支える役目です。妻も変われます。家族の絆が強まります。楽しみです」
 
 死んでしまってから病の意味に気づいたのでは、もう遅すぎるのではありませんか?

 いえ、大丈夫です。
 生き返ることはできませんが、残された家族を見守ることはできます。
 家族が病に向かわないように、魂は熱い波動を放ち続けます。
 すると、この世とあの世の境に漂う良い思念を介して家族の夢の中にメッセージを送ったり、夢枕に立ったりすることもできます。
 食べてはいけないものを食べようとしている家族に腹痛を起こしたり、夜更かしを改めるさせようと風邪を引かせたりすることもあります。

 霊障診察で、「この症状は霊障病かな? それにしては波動が美しく高いのはなぜだろう?」と迷うことがありますが、それは家族の魂からの熱いメッセージだったとわかるとホッとします。

 多くの人は病で死を迎えます。
 そのひとりひとりの死病に深い意味と学びがあります。
 死病はその人生のしめくくりの卒業試験のようなものです。
 死病からの気づきと学びが、その人生すべてを物語っているのです。

 死に方の極意 その10 「死病に感謝しよう」