心臓病の治し方
- 作者: 奥山輝実,しんやゆう子
- 出版社/メーカー: ヒカルランド
- 発売日: 2019/10/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「お薬師さま、私の心臓の治し方を教えてください」
「あなたの心臓が痛いのは、こころが痛いからです。
こころの痛みが心臓の痛みとして出てしまっています。
こころを解放しなさい。
こころの中に溜まった思い鉛のようなものを外に出せば、あなたのこころは軽くなり、心臓の痛みも取れてきます」
「お薬師さま、どのようにしたら私のこころを解放できますか?」
「あなたのこころは、もうだいぶん開いています。
ですが、扉は開いても、中に溜まっているものが出ていっていないのです。
それらは、あまりに重くて下に沈みこんでいるので、扉が開いても出ていかないのです」
「お薬師さま、私はどうしたら良いのでしょうか?」
「私が取り除いてあげましょう」
そうお薬師さまがおっしゃって、手を胸の中に入れて・・・とても痛いけど我慢しています・・・真っ黒な丸い塊が出てきました。
「これがあなたのこころの中に、ずっと溜まっていたものです」
その黒い塊が言いました。
「せっかくこんなに大きくなったのに、なぜ出しちゃうんだよ。
あとちょっとだったのに。何だよ!」
「あなたは誰ですか? 何ですか? 私の何ですか?」
「あんたがずっと押し込めてきた感情の塊だよ」
「それはどんな感情ですか?」
「不安、悲しみ、無力感、さみしさ、不信、そういうヤツだよ」
「あなたはどうして欲しいのですか?」
「元に戻して欲しい。ここは眩しすぎるから」
「あとちょっとで私はどうなっていたのですか?」
「終わりにしたかったのさ」
「なぜ?」
「オレがいっぱいになれば、自然にそういうふうになるんだ」
お薬師さまに尋ねられました。
「あなたは、この感情の塊をどうしたいですか?」
「光にしたいです。光にするには、どうしたら良いでしょうか?」
「あなたの手で覆ってあげてください」
手で覆うと、感情の塊は砂みたいになり、どれが光の粒となり、光となって上へと昇っていきました。
「お薬師さま、これで大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ」
「もう私の胸と心臓の中には、何も残っていませんか?」
「きれいになっていますよ」
「お薬師さま、どうしたらきれいなままでいることができますか?」
「気持ちを溜め込まないのが一番良いのです」
「どうしたら気持ちを溜め込まないようになれますか?」
「何十年もあなたはそうしてきていますから難しいのですが、心がけて外に出るだけ出してしまう訓練をしていくしかないようです」
「どんな訓練をすれば良いですか?」
「思いを言葉にして出すことです。
ひとりで思い詰めると、闇ボスもまた濃くなってしまいますから、誰か話ができる人がいれば良いですね。
私のところに話をしに来ても良いですよ」
「どうしたらお薬師さまや観音さまのところへ話をしに行けますか?」
「いつもの方法で私を呼べば良いのです」
「お薬師さま、こころの中を掃除していただいた私に何かメッセージをください」
「あなたのこころは、本当にギリギリのところでした。
それが心臓に痛みを送って、サインを出していたのだ、と思います。
あなたのこころが助けを求めるのに、心臓という内蔵を使ったのです。
それに気づけて良かったです。
あなたの動悸が最近ひどくなっていたのも、そのせいだと思いますよ」
「観音さま、私がこころの中に気持ちを溜め込んだままだったら、どうなっていたのか? を見せてください」
「ホームレスになって、ヤク中の廃人になっています」
「未来の私さん、なぜそんなになってしまったのですか?」
「この痛みに耐えきれなくて、死にたい、と思って・・・もうすぐ死ねるかな、と思って・・・」
「未来の私さん、今の私にメッセージをください」
「思いを溜め込んじゃダメ! ひとりで泣くのはやめるようにしなくちゃダメ!」
その未来の私さんの魂を抱きしめると、とても冷たかった・・・
「観音さま、この未来の私の魂の面倒をみてくださいますか?」
「大丈夫ですよ」
観音さまが冷たくなった魂を温めてくださっています。
魂が次第に明るくなってきました。
「こんなになれるなんて夢のようです」
そして、その未来の魂は、その冷たい未来と共に、観音さまの眩しい光の中に溶けていってしまいました。
「観音さま、私が思いを溜め込まずに、ひとりで泣くのもやめた未来のビジョンを見せてください」
「スーパーで買い物をしています。リンゴをカゴに入れました。ワイン色の服を着ています」
「未来の私さん、今の私にメッセージをください」
「あの時は本当に命拾いしたのよ。よかったわ。あのままだとヤク中になっていたところだったよ」
「未来の私さん、どうやって思いを溜め込まないようになれたのですか?」
「今までの習慣やクセが治るように、こころからがんばるしかないの。
ちょっとずつ、できるようになったと思うから、あなたもがんばってみて。
確かに溜めないようになると楽よ」
「観音さま、思いを溜め込まないでいる画期的な方法を思いついた未来の私のビジョンも見せてください」
宇宙人がいっぱい見えました。
「こっちではすべてテレパシーで伝わっちゃうから問題ないんだよね。
全部伝わるから厄介だけど、自分の中に溜め込まないから楽なんだよ。
君もテレパシーで送ってくればいいじゃん。
僕たちがキャッチするからさ。
全部こころに溜めるんじゃなくて、眉間からこっちに送るようなイメージで、嫌なことがあった時は、全部、宇宙に送れば良いよ。取りあえず、やってごらん!」
「なぜ地球では思いを溜め込んでしまうのでしょうか?」
「つらかったからでしょうね。
こちらでは喜びや楽しいことばかりなんだけど、地球にいると、つらいことが多いからなぁ。
そういう感情をひとりで抱え込まなくちゃいけない地球人は大変だと思うよ。
だから病気になるんだね。
僕たちのこっちは、良いこと、楽しいことしかないからね。
でも、ちょっと羨ましかったりもするんだよ。
そういう感情を味わったこともないからね。
いろいろな感情が地球にはあって、人間の感情もコロコロと変わって、何だか面白そうだな、と思ったりもするんだ。
でも、明らかにあなたは、こころがくすんでいる時には、体温も少し下がっているからね。
体が冷えていってしまうのが、こっちから見ていてもすごくよくわかるよ」
「観音さま、私が今回、地球に生まれることを決めた時、こころに感情を溜め込むことも私が決めたのですか?」
「それは決めては行っていないはずですが、あなたが育っていく中で、その方法が生きていくためにベストだったのでしょう」
「この感情を溜め込むことは、私の人生計画の予定通りだったのですか?」
「それは決めて行ってません。あなたの性格からそうなったのです」
「なぜ私はこの性格を選んでしまったのでしょうか?」
「今まであまりに地球での良い思い出がなかったので、警戒心の強い性格を選んでしまったみたいですね」
「観音さま、私の警戒心の強い性格は、今からでも別の性格に変えることができますか?」
「具体的に、どのような性格になりたいのですか?」
「10の警戒心を3に減らして欲しいです」
「いいですよ」
「観音さま、さっきの宇宙人たちの警戒心はどれくらいですか?」
「1くらい、ほぼゼロです」
観音さまが手を胸に入れて、警戒心のパネルを取り出してくださいました。
それは濃い紫色でしたが、警戒心を10から3に下げると、薄い紫色に変わりました。
「気分が軽くなって、スースーと風通しが良くなりました」
「これでだいぶ楽になりますよ」
「観音さま、薄い紫色を意識したら、私の警戒心をこれからいつでも3に戻すことができますか?」
「3から上に行かないように意識すると良いですよ」
そして、神々がメッセージをくださました。
「人間の体の中では、心臓は要だからね。
そこから元気にしないといけないよ。これで大丈夫だからね」
お薬師さまが、この世に心臓の病の人たちへメッセージをくださいました。
「心臓は、あなたのこころを映した鏡でもあります。
心臓の病は、あなたのこころに大きな闇を抱えていることが多いです。
心臓は、人間の感情に大きく強く反応して、大きな影響を受ける臓器のひとつです。
あなたの心臓が痛む時、あなたのこころが痛んでいるのかもしれません。
こころが苦しくて助けを求めているのかもしれません。
心臓の痛みを薬で抑えても何の解決にもなりません。
あなたのこころと向き合ってください。
そうしないと、あなたの心臓も破滅してしまいます。
こころをないがしろにしてはいけません」